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徳島県の清流穴吹川へ晩夏の旅 ~うどん、かつ天、うだつ~ 

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 “何しましょ?”、“ぶっかけうどんの小、冷たいの”。

 野菜のかき揚げと竹輪の天ぷらを小皿に取って、そして冷たいうどんが出来上がるのを待つこと、僅かに数十秒。“チャッチャッ”とうどんの水分を切る小気味良い音の後に、キンキンに冷えた器に純白のうどんが褐色の出汁を背景にきらりと輝いて登場。薬味を乗せて、いざ啜らん!

 四国はうどん県のお隣の徳島県徳島市の街中にある人気のうどん屋にて、滑らかでモチモチでコシがあり、小麦粉の味を感じることが出来るうどんを啜り、そして芳醇な出汁を吸収すると、あぁ文化の違う所に来たんだなぁと感慨ひとしお。店の愛想の良いおばさんの勧めで、生ワカメの熱々天ぷらを頂くと、海の香りが口中に広がり、程なくして鋭い塩味が攻めてくる。これも美味い。うどん、天ぷらの味もさることながら、店内の穏やかな雰囲気が最高。家族4人でお腹いっぱい食べても2,000円程度と、懐に優しいところも満足度アップの所以か。

セルフうどん やま幸町店
徳島県徳島市幸町2-30
TEL:088-602-2062


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 徳島市から進路を西に取り、進むこと30分。お次は藍住町にある“藍の館”にて、藍染めを体験することに。受付で入場料の支払いとともに、藍染め体験に使用するタオルを購入する。展示室を抜けると、天保から明治時代にかけて大藍商として名を馳せた旧奥村家の屋敷があり、その一角の東寝床で藍染め体験が出来る。室内に入ると猛烈な匂いが立ち込めて、思わず頭がクラクラするが、後の説明によるとこの異臭は発酵した藍から発するアンモニア臭であるとのこと。藍の液体に素材を浸し、その後、空気と触れさせることで何やら化学反応が起こり、藍色が素材に沈着するとのことで、色を濃くする場合には、液体に浸し、空気に触れさせる工程を5~6回繰り返すことになる。昔の人達は、こんな技法を良く思いついたものだと感心する。

藍の館
板野郡藍住町徳命字前須西
TEL:088-692-6317
http://www.town.aizumi.tokushima.jp/ainoyakata/


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 指導員の指示のもと、手順通りに作業を進めると、このような美しい模様が姿を現す。素材を持ち込んでの藍染め体験も可能とのことなので、事前に手の込んだ模様を仕込んで藍染めに挑むのも良いと思う。


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 美馬市を目指し、更に西に進む。鉛色の重い雲に覆われたかと思うと、車のフロントガラスに大粒の雨が落ち、そしてたちまち豪雨に突入した。今回の旅の目的が、四国で(一級河川の中で)最も透明度が高いと言われる清流穴吹川で川遊びをすることなので、この豪雨による増水や濁りが心配になる。


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 美馬市内で立ち寄ったスーパーには、神戸ではお目にかかれないような食材が並んでいた。穴吹川にも生息する“あめご”。なるほど“地産地消”か。


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 竹輪や蒲鉾などの練り物が非常に充実している。生産地を確認すると、いずれも地元であった。値段も手頃。


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 神戸市のスーパーでは、まずはお目にかかることが出来ない“かつ天”。魚のすり身をカレーなど香辛料で味付けをした後に薄くカツ揚げにしたもの。色々な種類のかつ天が売り場を占拠しているところを見ると、地元では定番の人気商品なのであろう。購入して食してみたところ、駄菓子屋で売っている串カツにそっくりな味で、文句なしに美味い。揚げたてにソースを垂らして、フハフハ頬張ってみたい。


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 美馬市の街中から進路を南に取り、雄大な吉野川を横切り、穴吹川に沿ってハンドルを左右に切りながら上流方向に進むと、左右に切り立つ山々が急峻さを増し、木々の緑が濃密さを増し、流れの速い雲に覆われつつ、本日の宿泊地である“ブルーヴィラあなぶき”に到着した。チェックインの後に河原に下りてみると、そこには豊かな水を湛えた穴吹川があった。ここ数日の豪雨のせいで、幾分か濁りがあるようだ。穴吹川に足を差し入れると、驚くほどに冷たい。


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 当然このようなことになる。水切り勝負。


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 今回、宿泊するのはコテージ。4棟しかないので予約はお早めに。本館には、和室(7部屋)、温泉、レストランなどがある。コテージの利用者も温泉が無料で利用出来る。

清流の里 ブルーヴィラあなぶき
徳島県美馬市穴吹町口山字丸山1
TEL:0883-55-3777
http://bv-anabuki.com/


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 コテージの室内。電化製品、寝具など一通り揃っているので、快適に過ごすことが出来る。食器類、調味料は無いので持参のこと。


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 二日目。水着に着替えて河原に下りる。夜中に雷鳴が轟き、屋根を大粒の雨が叩いていたため、川遊びは不可能かと思いきや、いつしか雲が流れ、青空から陽光が降り注ぎ、背中にジリジリと盛夏の勢いを感じるまでになっていた。河原の石を拾い上げて、石と石を叩き合わせると、カチッカチッと明らかに硬い音が耳に響く。川の透明度の高さと当然ながら関係している


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 川底には、ハゼ科の魚が見え隠れするので、子供達と網を片手に奮闘すると、何とか数匹を捕獲することに成功した。


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 これはヨシノボリだろうか・・・。


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 激しい水流の中でも川底にへばり付くことが出来るのは、鰭が進化した吸盤で石などに吸い付くことが出来るからだろう。


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 水温は20度を下回っていると思われるが、エイッと気合を入れて水の中に入ると、太陽に焼かれた背中が心地よく冷えていく。水流と水圧を全身で感じながら、流れに乗ってドリフトすると、小魚達の姿が曇った水中眼鏡を通して視界を横切って行く。あめご、オイカワ、ハヤ、ハゼ・・・。


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 川幅が膨らみ激流を避けることが出来る淀みには、小魚がヒラヒラと舞って漂っている。時に水流に逆らって頑張ってフィンを蹴ると、眼下を小魚が鋭く泳ぎ回っている。人間には到底出来ない小魚達の動きに感心しきり。


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 フワフワ川流れ。気持ち良い。


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 午後3時を過ぎた頃、急峻な山と山に挟まれた小さな青い空が、霧のような薄い雲に覆われ、雨粒がひとつ、ひとつ落ちてきて、“雨かな?”と空を見上げて、分厚い鼠色の雲を確認すると、ものの数分で豪雨に変わった。大急ぎで片付けて、コテージに戻り、一息ついた後に温泉で体を温めて、早めの夕食と相成った。本来ならば、車に積み込んできたコンロを使って、炭の香りを堪能しつつ、大自然に囲まれてバーベキューの予定であったが、豪雨の中ではそれも叶わず、コテージにあるホットプレートで代用することになった。


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 窓にへばり付くモスラ。


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 三日目。早朝まで大粒の雨が落ちていたが、雲が流れて晴天に。午前9時頃にコテージを出発し、美馬市脇町にある道の駅“藍ランドうだつ”へ。道の駅を含めて、その背後の地区は、江戸時代以降に阿波藍の集散地として栄えた場所で、本瓦葺きの塗籠め壁(ぬりごめかべ)の重厚な建物が軒を連ねていて、国の重要伝統建造物群保存地区に指定されているという。


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 約400mに渡り伝統的な建物が連なっている。中には、まだ普通の住居として使用されている建物もあり、景観を保存するために相当な努力を要することは想像に難くない。


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 実は、“うだつがあがらない”の語源になっているのが、これらの建物のことであるらしく、「うだつ」とは、建物の2階壁面に作られた防火壁のことで、その造成には多額の費用を要したため、富や成功の象徴となったとか。


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 これが卯建(うだつ)。見事なものです。往時も現在も、うだつをあげるのは大変である。


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 うだつをあげた後もうだつを保つのは大変なようで、この地区に現存する建物は、築200年を超えるものもあり、その維持には相当な費用と志が必要であるようだ。中には普通の住居も数戸あったが、ただの通りすがりの観光客の視点からは、何とか頑張って伝統的な建物を維持してうだつを保って欲しいと感じるのだが。


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 この地区には、伝統的な建物を活用した商店(主に土産物屋)がある。この道40年の職人さん。竹細工で阿波踊りを表現されていて、竹でないと、あの阿波踊りの独特の身体の動きを表現することは出来ないとのこと。この技法で竹細工を製作されているのは、この方の他に一人いらっしゃるだけとのこと。記念に購入しようかと一瞬考えたが、我が家の雰囲気に明らかに合わないのと、作品が大きいこと、そもそもお値段が高額であるので、速やかに却下。

阿波踊り竹人形の里 時代屋
http://www.jidaiya.co.jp/


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 乾いた喉を潤すために地元のジュースを購入。甘酸っぱさに清涼感を感じる。とても美味しい。この他に2種類のすだちに因んだジュースを購入したが、最近流行りの炭酸水に淡く“すだち”の香りをつけたジュースは、ここ最近飲んだジュースの中で最も不味かった。商品化することを決断した方々に拍手を送りたい。


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 お土産に購入。“九助いも”が絶品。さすが鳴門金時!


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 徳島県を後にする最後の締め括りとして、うどんを食すことに。初日におとずれた“セルフうどん やま”の徳島駅前店。同じ系列の店ながら、麺の質、天ぷらの質は異なり、とにかく多くの客を捌くことが目的のようで、味のこだわりは何処へ。残念な結果に終わった。

セルフうどん徳島駅前店
徳島県徳島市寺島本町東3-12-7
TEL:088-611-3622


 現実逃避の三日間はあっと言う間に終わり、夏休みのラストを飾る充実した旅となった。心地良い旅を満喫出来たのも、徳島県の持つ豊かな文化、自然もさることながら、徳島県の人達の常に穏やかで、人懐っこく、親切な人柄によるところも大きい、また、訪れてみよう。
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コメント

こんにちは

夏休み全開ですね・・
確かにそちらのうどんは美味しいですよね
徳島ラーメンは食べなかったんですね

東京の早稲田に うだつ食堂という徳島ラーメン屋があって
やっぱり装飾でうだつが乗ってます
関東じゃあんまり気にもならないし見かけないのですが
徳島方面ではメジャーなのですかね?

駄菓子屋のカツみたいで結構好きだったんですが
かつ天はこちらじゃ売ってないですね

なにはともあれ楽しそうな夏休み羨ましい限りです

YUTKUN #- | URL | 2014/08/28 11:25 * edit *

YUTKUNさん、こんばんは~

現実逃避の後の仕事は心身ともにダメージがあります・・・。何とか2日間を耐えて、週末に突入したので、ほっ一息です。

徳島ラーメンも確かに有名のようですよっ。どちらかと言えば、うどんの方が勢力があるような感じでした(←リーズナブルだからでしょうか・・・)。今から思えば、ラーメンも食べれば良かったな~と思います。


>東京の早稲田に うだつ食堂という徳島ラーメン屋があって・・・

 そちらにも徳島ラーメンがあるんですね~。いやしかし、食の知識が豊富で驚いちゃいます。過去に横須賀市と相模原市に通算で10年ほど住んでいたことがあるんですけど、たまに家系ラーメンを食べては感動していました。あのコッテリがタマランですよねっ。

かつ天は、神戸でも見かけることが無いので、恐らく四国の食べ物なんでしょうね~。あのジャンキーな味が最高です。ビールとの相性も抜群でしょう。

donfan #mQop/nM. | URL | 2014/08/29 20:35 * edit *

こんばんは!

なかなか良さそうな所やね。
自分は嫁の岡山に帰るだけで、旅行に行ったことが無いから連れて行ってあげたいけど探すの大変やもんね~

白ねこ #- | URL | 2014/09/01 00:46 * edit *

白ねこさん、こんばんは~!

電話&メールでテンションあがりました~!近々プチ遠征したいと思います。白ねこさんのように、うまくハマるかどうか分かりませんが・・・。

我が家の旅行は、基本的に年に1回だけ・・・。ニーズは色々とあるんですけど、諸事情により(主に金銭的な制約により(笑))、いつも近場になっちゃいます。でも、意外に国内の近場でも、知らないことが多くて、新鮮な気持ちで楽しめますよっ!

donfan #mQop/nM. | URL | 2014/09/01 22:11 * edit *

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