08 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. // 10

ハンドメイドルアーの作り方、ソルト用ペンシルベイト(その1:成形) 

 日本海丹後半島沖の鰤のジギングシーズンが終了し、手持ち無沙汰な日々。昔から色々なルアーフィッシングを楽しんできたが、いずれの釣りもシーズンオフが存在し、そして暇を持て余して、最後に行き着くのは、たいてい釣り具を自作すること。バスフィッシングに没頭していた時も、芦ノ湖のニジマスに夢中だった時も、三浦半島のシーバスに明け暮れた時も、横須賀のメバルに興じた時も、シーズンオフになれば、来るべきシーズンに過大な期待を寄せつつ、木片をナイフで懸命に削るのであった。唯一、フィジーでGTを狙っていた3年間は、GTフィッシングにシーズンオフが有ったのか無かったのか、結局のところ分からずじまいで海に出かけていた。もし仮にフィジーのGTフィッシングに完全なるシーズンオフが存在したとしても、現地でルアー製作に必要な道具や材料が手に入るわけもないので、最終的には断念せざるを得ないのだけど。

25-P7090001.jpg
 大人になってから初めて作ったルアー。思えば小学生から中学生にかけて、バス用の奇妙なルアーを作っては、当時の釣友と野池に繰り出していた。これは、芦ノ湖のニジマスまたはブラウントラウト用のミノー。素材はバルサ材。予定よりウォウリングが激しく雑な動きに仕上がった。芦ノ湖のトラウト達に気に入ってもらえず。

26-P7090008.jpg
 山中湖のシャローにいるバス用に作ったペンシルベイト。メガバスのDOG-Xの形状を真似たもの。一番下のルアーには、本物の魚の皮(確か鮎の皮)を張り付けてある。動きは良いが釣れず。



 過去に世に送り出した自作ルアーを回想すると、時間とお金と労力をやたらに使った割には、どれもこれも駄作ばかり。いずれもお世辞にも褒められたルアーではない。遂に完成したとばかりに、フィールドに持ち込んでも、飛ばない、泳がない、当然のごとく釣ないという悲しい結末。市販されているルアーの方が遥かに釣れるし、何よりコストパフォーマンスに秀でている。釣り具メーカーの圧倒的な資金力、技術力などなどあらゆるパワーには適わないなと思うのだが、では何故、ルアーを制作するのか?自分でもいまいち理解が出来ないのだが、そもそも図工の類が大好きなことが最初にあり、ルアーを自作する人達が口を揃えて言うように、“自分で作ったルアーで魚を釣った時の興奮がたまらない”、自分もこれに尽きるのかも知れない。



27-P7090004.jpg
 京浜運河の小型シーバス用に作成したミノー。暗闇で使用するからカラーリングはいらないと割り切って、突貫作業で作ったルアー。予期せぬ大型のシーバスがヒットして、フックが伸びてしまい敢え無くバラしてしまうという失態をしたことを思い出す。

28-P7090009.jpg
 千葉のリザーバーでフローターを用いたバスフィッシングに没頭している時に作成したペンシルベイト。瀕死のベイトフィッシュを模して、横っ腹が下になるように通常のものから90度回転。

29-P7090012.jpg
 三浦半島界隈のシーバス用に作成したペンシルベイトとリップレスベイト。一番下のリップレスベイトには、海魚の皮を張り付けてある。使用する機会が殆どなくお蔵入り。




 さて、久しぶりのルアー製作。まずはボディの素材が無いと始まらない。ホームセンターやハンズなど、最寄りの思いつくお店に足を運んだが、ジェラトン(ジェルトン)と言う木材を扱っているところがない。ジェラトンは南洋材でバルサより密度が高く、木目がきめ細やかでウッドカービングではお馴染みの木材。インターネットでジェラトンを扱っていそうなお店を調べて、ようやく辿り着いたのが、株式会社山本材木店。通常は、業者さんを相手に商売をされており、個人に少量の材木を販売されるようなことはないようだが、なかなかジェラトンが手に入らないことを説明すると、余っている材木があるとのことで、対応をして頂けることになった。ジェラトン(15mm×45mm×3900mm)の場合、購入できる最少ロットは10本なのだが、張り合わせでルアーを作るとした場合、ソルト用のルアーでも材木1本当たり、10個分のルアーのブランクが取れるので、材木10本となると実にルアー100個分のブランクに相当する。これはさすがに多すぎる。結局、山本材木店さんのご配慮により3本を購入させて頂くことに。価格については、商売上の関係で非公表にして欲しいとのことなので、ご興味がある方は、山本材木店さんに直接お問い合わせ下さい。



株式会社山本材木店
http://ee-yamamoku.com/index.html
〒561-0845 大阪府豊中市利倉1-17-17
TEL:06-6868-1120 FAX:06-6868-2464l

01-P7040088.jpg
 ようやく山本材木店さんから待ちに待ったジェラトンが届いた。1本約4mあるものを三分割して頂いた。

02-P7040090.jpg
 集成材のためこのような継ぎ目がある。約60cm間隔でこの継ぎ目があるが、この部分を避ければ問題はない。ただし、同じジェラトンでも切り出す場所によって、木材の密度、木目が異なるため、なるべく同様な特徴がある部分を選ぶ。説明が前後するが、今回は2枚のジェラトンを張り合わせ、その間に貫通シャフトとウェイトを仕込む方法で作成する。海の大物用のルアーであるため、理想的には張り合わせ式ではなく、無垢の素材からブランクを作り出したいが、木材を加工する機械が無いためやむなくこの方法にする。

03-P7040092.jpg
 18cm間隔で切り出す。

04-P7040099.jpg
 あらかじめ準備しておいた型紙でボディの輪郭を2枚の素材に別々に書き込む。今回は、フィジーでも実績があったマングローブスタジオのボラドールを参考にする。

05-P7040100.jpg
 両面テープを張り付けて、2枚の素材を張り付ける。この場合、両面テープを多量に使うと、後にこの素材を分割する際に難儀するし、逆に両面テープが少なすぎるとナイフで切り出しを行っている最中に素材が分解してしまうので、両面テープの粘着力に応じて、その分量に注意が必要。ちなみに今回使用した両面テープは “Nitto Tape No.5000NS”。

06-P7040102.jpg
 今回は、久々なのでまずは3本を準備。

07-P7040105.jpg
 オルファのカッターナイフを用いて切り出す。黒刃(LBB10K)を用いた方が切れ味が良くて快適。

08-P7070107.jpg
 木切れにサンドペーパーを両面テープで張り付けたもの。このようにしておくだけで、作業性が良く、綺麗に成形が出来るのでお勧め。

09-P7070109.jpg
 切り出した面をサンドペーパーで整える。ここで整えた輪郭は、最終的に背と腹の部分になるため、丁寧に整えておく必要がある。

10-P7070115.jpg
 側面を切り出す際の参考となる線をあらかじめ入れておく。こちらは背の部分。

 10-a-P7070112.jpg
 ペンを寝かせて、ブランクを滑らせるように動かすと、一定の厚みの線を引くことができる。

12-P7070127.jpg
 カッターナイフを用いて、素材を分割する。両面テープが密着しているため、非常に力を要する作業だが、焦らずゆっくりと刃を入れていく。

13-P7070122.jpg
 次にボディに封入するシャフトを作成する。シャフトは、ステンレス製で直径1.2mm。今回参考にしているボラドールは、1.6mm程度のシャフトが用いられているが、太すぎてうまく成形出来ないと判断し1.2mmを選択。1.2mmで実釣に耐えうるかどうかは不安だが、取りあえずこれで作業を進める。

14-P7070121.jpg
 シャフトのアイの成形は、釘などの円柱形のものを用いると綺麗に出来る。これは、直径約5mmの釘を使用。釘の頭の部分をカットして、分厚い木材に打ち付けたもの。

15-P7070125.jpg
 シャフトを2枚の素材で挟み込んで、素材にシャフトの跡を付けた後にシャフトの輪郭を素材に描き、彫刻刀などを用いてシャフトを入れる部分を彫る。ウェイトを入れる場所も彫りこむ。ウェイトは、10gのナツメおもりを2個使用。

16-P7070128.jpg
 こちらはシンキング用。バスフィッシングで使用するリザーバーシンカー(21g)を切って、15gにしたもの。これを2本使用。

17-P7070126.jpg
 セメダインで張り付けて、紐などで結びつけて固定して、セメダインが固化するのを待つ。

18-P7080129.jpg
 ゆらゆら漂い系1本、直立ダイビング系1本、ゆらゆら水面直下シンキング系1本。セメダインが固まるまで暇なので、顔を描いてみた。

19-P7080133.jpg
 事前に記した背中のラインを参考にして削る。

20-P7080134.jpg
 削った部分をサンドペーパーで綺麗に整える。この時、前から見て左右が対称になるように慎重に成形する。

21-P7080137.jpg
 上部の背中側に削る際の基準となる線を入れ腹側を削る。事前に腹側に入れておいた線を参考に削り過ぎないように注意する。

21-a-P7080139.jpg
 腹側。事前に引いておいた線を基準にして削る。

22-P7080140.jpg
 さらに背中側を削る。左右が対称になるように慎重に削る。この段階で削り過ぎてしまうと、今までの工程が台無しになってしまうので、決して焦らず丁寧に作業を進める。

23-P7080003.jpg
 サンドペーパーで形を整える。

24-P7080002.jpg
 使用した道具。


(続く)
スポンサーサイト

テーマ: フィッシング

ジャンル: 趣味・実用

[edit]

« ハンドメイドルアーの作り方、ソルト用ペンシルベイト(その2:コーティング)  |  和歌山紀淡海峡(友ヶ島海峡)にてジギング~小潮に泣く~ »

コメント

これってどのぐらいの時間がかかってるの?
しかし好きやねぇ…
そのうち、鉄溶かしてジグ作るんちゃうの(爆)

tam #- | URL | 2012/07/13 23:16 * edit *

ほんまやなぁ

まいどっ!

キャンプ楽しんでる?今回は一緒に行けなくて非常に残念。ブログでのレポ、楽しみにしてるよ~!

っで、ルアーの製作やけど、今回の3本やったら、木の切り出しから成型まで、土日にちょこちょこやったら出来るよっ。シャフトとウェイトを入れる作業は面倒やなぁと思うけど、木をナイフで削ったり、紙やすりで磨いている時は、時間を忘れて夢中になれるので、ルアーを操っている時と同じような心の充実感がある。

この後のコーティングや色付けが結構地味な作業だし、さらに乾燥させるのに待ちが多いからたいくつするなぁ。

完成までの道のりをぼちぼちアップしていきます。

donfan #mQop/nM. | URL | 2012/07/14 17:57 * edit *

すばらしい

仕事が綺麗で、出来上がりを期待します。

 工程が多く、乾燥や天候にも左右されますね、私も少しつくりましたから

 くろうが判ります、製作途中で、バランスを水につけてやると、そこから、何度も作りかえました、泳ぐすがたが、市販に比べると、自然で、楽しくなりますね、更新お願いします。

多田隈 #- | URL | 2013/10/11 07:15 * edit *

多田隈さん、書き込みありがとうございます。

お褒めの言葉、恐縮です・・・。
失敗ばかりで、自分の技術力のなさに、嫌になってしまうことがありますが、ナイフで木を削っている瞬間は、何もかも忘れて、無我夢中・・・で心が癒されます。失敗すると、かなり心が折れちゃいますが(笑)。

実は、この作業の続きは、すでにブログにアップしています。
ページの右側の「カテゴリ」に「ハンドメイドルアー」がありますので、こちらをクリックして頂きますと、その後の(悶絶の)作業がご覧頂けます。

多田隈さんも、ルアーを製作されるとのこと。是非、うまく完成しましたら、書き込みを宜しくお願い致します。




donfan #mQop/nM. | URL | 2013/10/11 23:11 * edit *

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://orenostyle2011.blog.fc2.com/tb.php/22-d7e1b0a0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)